会長・副会長挨拶

今回会長をつとめさせていただくTokyo Physiology 2024 by FRIENDS Live は、東京コンファレンスセンター・品川で2024年3月2日(土)、3日(日)に開催します。

世界最大規模のPhysiology liveである FRIENDS Liveは8年目になりました。この3年間はほかの学会・研究会同様 COVID-19の影響をうけました。2020年3月のFRIENDS Live 2020は、2020年3月開催の予定でしたが、8月に延期となり完全WEBになりました。その後もCOVID-19の影響をうけつつもFRIENDS Liveは毎年開催をかさねてきました。今回COVID-19は、5類相当になり、以前と同様注意が必要ですが、通常の対面での開催および海外からの著明な先生方の招待講演もおねがいできるようになりました。WEB開催は遠方の先生方の参加がしやすいという利点はありますが、多人数でのディスカッションが困難であり、十分な検討がしにくいという欠点もあります。特に日々進歩していく医学会においては、対面での開催は非常に有効と考えています。

Physiologyの分野での進歩は著しいものがあり、ガイドラインでは機能的虚血評価に基づく PCIが高いエビデンスレベルで推奨され、プレッシャーワイヤーをもちいた虚血評価はルーチンワークとなりました。非侵襲的にFFRを評価するFFR-CT、FFR-Angioも当たり前の検査となっています。また、PCI時にImage deviceを使い続けてきた我々にとってはImage deviceを使用したPCIはごく一般的なものであり、Syntax IIでもImage device & physiology guide PCIの有用性が注目をされました。

Tokyo Physiology 2024 by FRIENDS Liveでは、PhysiologyとImage deviceの融合が一つのテーマであり、レクチャーやライブでフォーカスポイントとして追及していく予定です。

今回はCOVID-19前の形態での完全復活なおかつ、以前のFRIENDS Liveを凌駕する内容となるTokyo Physiology 2024 by FRIENDS Liveをご期待ください。

会長 岩淵 成志(琉球大学病院)


Tokyo Physiology 2024の副会長を拝命しました札幌心臓血管クリニックの蔵満昭一です。2016年にスタートしたTokyo Physiologyも8年目を迎えます。Coronary Physiologyはまさに日進月歩であり、この8年間を振り返るだけでもFFR、NHPRs、FFR-CT、Angio-based FFR、CMDと多くの新たなコンセプトが登場しています。Tokyo Physiologyが、この潮流に取り残されることなく、新たな潮流を生み出せる学会に発展できるように副会長として取り組んで参ります。

Coronary Physiologyは心外膜冠動脈から冠微小循環まで含めた包括的アプローチが昨今提唱され、CCS症例の診療は新しい局面を迎えています。その一方で、CCS症例におけるPCIに関してはISCHEMIA試験やREVIVED試験の発表後、適応やその存在意義自体を問う声も聞こえてきます。しかし、これらのランダム化無作為試験と実臨床に少なからずギャップがあるのは事実です。

私達が今できることは何でしょうか?それはPCIが持つポテンシャルを最大限発揮できるようにすること、つまりState-of-the art PCIを追求することに他ならないと私は考えています。では、現時点のState-of-the art PCIは何でしょうか?1つの答えはSYNTAX II Approachであり、OMTとCoronary Physiology and Imaging-Guided PCIを行うことです。Coronary PhysiologyとCoronary Imagingは相補的な関係であり、その両方を日常臨床で使用できるのは本邦の強みでもあります。

Tokyo Physiology 2024の大会テーマは「PhysiologyとImagingのマリアージュ」としました。PhysiologyとImagingが調和し、日々の冠動脈診療が更なる高みに到達できるように、2日間で教育的プログラムを多数企画しております。冠動脈診療の現在、そして未来を担う皆様に、2024年3月品川の会場でお会いできることを楽しみにしております。

副会長 藏満 昭一(札幌心臓血管クリニック)