ご挨拶

~FRIENDS Liveの歴史を振り返って

1998年第1回冠内圧研究会が、東京医科大学伊吹山千春教授により開催、プレッシャーワイヤー(当時Radi Medical社)を用いた臨床研究が開始された。冠内圧研究会の第3回を、山口徹教授が日本心血管内イメージング研究会と共同開催、翌年から日本心血管画像動態学会へと発展した。しかし、プレッシャーワイヤーは、当時全盛であった冠インターベンションにおいては異端であり、年々使用数が減少していた。その存続に強い危機感を感じた我々は、冠血流予備量比(FFR)の臨床的有用性を広めるため、2006年寺子屋的な勉強会による普及活動が必要と感じFFR Workshop in Japanを箱根で開催した。その後も毎年春の箱根に集い、2日間冠循環の基礎と臨床を学ぶスタイルで第10回まで行った。その間2008年TCTにてFAME studyが発表され、プレッシャーワイヤーの需要はV時回復、その後もFAME II studyの発表、機能的虚血の証明がPCI適応決定の要件として保険診療において求められたことにより、FFRは広く浸透し、その使用が指数関数的に増加した。FFR Workshopは2015年第10回でその役割を終えたと判断し終了。翌2016年より、FRIENDS Liveとして冠循環の基礎的な講義に加え、実臨床での有用性を供覧するためのライブデモンストレーションを取り入れた会へと発展、現在まで受け継がれている。

2025年、まさに1周回って初心に戻り、FRIENDS Liveと日本心血管画像動態学会を共同開催する運びとなりました。冠循環の基礎から臨床、研究、さらに他モダリティとの連携など広く話題を取り入れ、新たな境地へと踏み込んでいくこととなります。

~Next Chapter: Imaging × Physiologyが生みだす新たな世界~

多くのチャレンジをすることにより、新たな化学反応を起こし、まだ見ぬ世界を想像・創造する。このスピリットを次の世代につないでゆく、シン・FRIENDS Live。皆様のご理解、ご支援をいただけますようよろしくお願いいたします。

FRIENDS Live 2025 会長 田中信大(東京医科大学八王子医療センター)